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本を片手に

見たもの、感じたことの記録です

名探偵ポワロ:チョコレートの箱

ポワロの警察官時代の話。淡い恋の話もあります。

 

勲章を授与されたジャップ警部と共にブリュッセルに帰ったポワロ。久しぶりにかつての同僚と会うが、市長のサン・タラールはポワロに冷たくあたる。疑問に思うジャップ警部に過去の事件について語る。

 

当時、大臣だったポール・デラールが自宅で亡くなっていた。心不全との判定で病死として片付けられたが、ある女性が声をあげ、ポワロに依頼。上司に背いて調査を開始する。

 

 

✩✩✩✩

ブローチ、前から付けてましたね。色変わってるけど。

警察官の制服を着ているポワロは、今よりもスッキリして見える。ウエストのあたりが全然違っててビックリ。何でだ。

髪も変えてるし、今と昔を行き来してるとつい見てしまう。

髭と眉は当時から変わらず、あのまま。

この時がポワロの私立探偵としての初仕事。

侵入したり物色したり、いろいろやってます。

この時からの定番スタイルなのね。

 

勲章授与式のジャップ警部が緊張しているのが面白い。まあ、ポワロのおかげですけど。

「金の枝」って、オリーブの枝なんですね。ギリシャ神話から来ているそうです。

 

駅や街並みの美しい建物、美味しそうなチョコレート、俊敏な動きのポワロ、ほろ苦い恋の話などなど、見所が盛り沢山な回で面白かった。

タルト・タタンの夢/近藤史恵

商店街にあるフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」。

カウンター7席、テーブル5つのこぢんまりとしたレストランで、気取らない、本当にフランス料理が好きな人が集まる店。

スタッフは4人。

三船忍:料理長。髪を後ろで束ね、無精ひげを生やした無口な人。

志村洋二:副料理長。高級ホテルのメインダイニングで働いていた。

金子ゆき:ソムリエ。趣味は俳句。

高築智行:ギャルソン。語り手。

料理長の三船が、客が持ち込む日常の事件や謎を鮮やかに解いていく。

 

 

✩✩✩✩

目次もメニュー風になっていてイイ。

 

・タルト・タタンの夢

常連の西田さんの婚約が決まった。ある日、婚約者の手料理を食べたら体調を崩してしまう。一体なぜ?

 

食べられないなら事前に連絡すればいいのに。それくらい出来るだろうに。出てきた料理を手もつけずに残すとか、読んでて腹がたった。

 

・ロニョン・ド・ヴォーの決意

好き嫌いの多い粕屋氏。彼の奥さんの作る料理がどうやらイマイチのようで・・・。

 

ガレット・デ・ロワの秘密

料理長の志村と奥さんの麻美さんの話。志村が昔作ったガレット・デ・ロワ。入れたはずのフェーブが消えた理由は?

 

・オッソ・イラティをめぐる不和

客の脇田の奥さんが、フランス旅行から帰って10日も経たないうちに出て行ってしまった理由とは。

 

カマンベール、美味しそう。舌なめずりしながら読んでたわ(笑) いろいろ試してみよう。

バスク地方美食クラブの話も出てきてて、この間見たばかりだから嬉しかった。

 

・理不尽な酔っぱらい

近所の甘味屋「はぎのや」の主人と友人2人の話。野球部だった3人。三年の甲子園前の合宿中に起きた不祥事。部員が酒を飲んで暴れた。しかし、合宿所には酒なんて無かった。

 

やはり甘味屋の主人。最後が素敵。

 

・ぬけがらのカスレ

エッセイストの寺門は事前に「鵞鳥のコンフィのカスレ」を所望。しかし彼女にとってそれは胸の痛みを思い出す料理だった。なぜ今になって頼んだのか。

 

・割り切れないチョコレート

ショコラティエ、鶴岡の店の詰め合わせのチョコの数は素数個。店の名前も、紙袋やラッピングのデザインも素数。なぜ、素数なのか。

 

切なくて優しい話だな~。この話が一番好きかも。 

✩✩✩✩

ゆったり気軽に入れるフレンチ(しかも家庭料理)、いいな。

近所にこんな店があったら絶対通ってる。

全編通して出てくる「ヴァン・ショー」飲みたい。

 

だいぶ前に読んだのを久しぶりに読み返したけど、ほとんど覚えてなかった。先日バスク美食クラブの映像見たときに、こんなのあるんだ~と思ったけど、既に読んでたのね・・・。ビックリした。

人が死なないミステリーなので、のんびり読みやすい。疲れた頭にちょうどいい一冊。

 

 

氷の女王が死んだ/コリン・ホルト・ソーヤー

シリーズ2作目(シリーズ名がよく分からないが)。

 

<海の上のカムデン>に新しく入居してきたエイミー・キンゼス。

彼女は誰彼かまわず当たり散らし、罵倒し、利己的で、人の話に耳を貸そうとしない嫌な奴。あっという間にみんなの嫌われ者になった。

そんな彼女が、体操用の棍棒で撲殺されていた。

大好きな警部補に直々に頼まれ、アンジェラとキャレドニアは大喜びで聞き込みを開始する。

 

 

✩✩✩✩

前回から数ヶ月しか経ってないのね。

事件起きすぎな老人ホームだな。

まあ、そうでないと話が始まらないんだけど。

 

今回はアンジェラが地下の倉庫に閉じ込められたり、インフルエンザに罹ったり、調査の合間にグローガンさんをアルコール依存性から救おうとしたり、大忙しの2人。

高級老人ホームでも、あまり使われていない場所はじっとりカビ臭かったりするのね。

アンジェラたちがあっちこっち動き回ってくれるから、ホームの裏側も見れて面白い。

 「そこまでやらんでも・・・」と思うことも多いけど。

 

アンジェラとキャレドニア2人の掛け合いが大好きで、読んでてニヤニヤする。

歳を重ねたからこその知識と経験から来る言葉は読んでて面白い。

若い人よりも死が身近な存在だからこそ、今を最大限に楽しみたいんだろうな。

 

美味しい料理、手入れされた庭、個性溢れる気の合う仲間たち、少しの冒険。

それらが全部揃ってて、何度でも訪れたくなる場所です。

 

【今回のツボ】

・キャルの雄叫び。

・警部補に止められたのに、2人共こっそり聞き込みをしてたこと。

ひとりぐらしも神レベル/カマタミワ

大好きなカマタミワさんのひとりぐらし本、第二弾。

一人暮らしをもっと楽しむために著者がやっていること、挑戦してみたことの結果が今回の内容。

 

相変わらず面白かった。

外で読むと危険なレベルで面白かった!

絵も言葉の選び方も大好き。

 

私も料理盛り付けるとき「食べるの自分だから別にいいか」とか思ってるな。

実家帰ると母が並べ方考えて盛り付けてるのに。

見習わなければ・・・

 

ひとり遊びの自分企画、面白そう。

高学年~中学くらいの時はマンガに出てきたレシピでいろいろ作ってたな~。

紅茶プリンとか、りんごのスコーンとか、アイリッシュブレッドとか。

わかったさんシリーズとか、こまったさんシリーズもよく読んでたし。

今もレシピ付きの小説とか持ってるし。作ってみよう。

 

あと、昔住んでた街を散策してみたくなった。

ストリートビューで見てみたら、駅が変わってるし、駅前の歩道の幅も広くなってるし、しばらく間あけて戻ったらいろいろ変わってて楽しそう。

 

読んでたら色々やりたいことが出てきたので、思いついたときに手帳に書いて叶ったらチェックを入れるようにしています。

小さくても楽しみなことがあるっていいな。

 

フリマで欲しいものを手に入れるコツ等の知恵袋も載ってます。

 

 

老人たちの生活と推理/コリン・ホルト・ソーヤー

高級老人ホーム<海の上のカムデン>から砂浜に降りる階段の下で、元図書館司書のスイーティーの死体が発見された。

彼女は<カムデン>の入居者の中で最もおとなしく、人畜無害な人だった。

彼女はなぜ死んだのか。

警察は役に立たないと判断した仲良し4人組みは自分たちの好奇心を満たすため、独自に調査を始めることに。

 

 

✩✩✩✩

舞台は高級老人ホームということで、登場人物もほとんどがお年寄り。

 

探偵役も70代の未亡人たち。

アンジェラ:故提督夫人、辛辣な発言で友達が少ない小柄な老婦人。

キャレドニア:故提督夫人、アンジェラとは対照的で、体は縦横に大きく、おおらかな心を持つ老婦人。

ナンシー(ナン):元女優。歯科医の夫は終身介護を受けている。陽気な老婦人。

ステラ:故銀行家夫人、無口で上品な雰囲気を持つ老婦人。

 

毎日同じことの繰り返しで、退屈な日々に突然起こった事件。

調べてみると、誰もが物静かだと思っていた被害者が実は影でみんなを馬鹿にしていたらしい。

 

人の忠告も聞かず、勝手に被害者の部屋に入って本棚やら引き出しの中を探り、マーティネス警部補も部下のスワンソンも振り回されてばかり。

かなり活動的なおばあちゃんたちで、あっちこっち調べまわり、読んでるこっちはハラハラ。

彼女たち、私よりもフットワークが軽いな。

実際に身近にいたらちょっと・・・と思うけど。

素敵なおばあちゃんたち。

こんなふうに歳を重ねても好奇心を持って、心も体も元気に生きていけたら愉しいだろうな。

 

軽めのミステリーです。

名探偵ポワロ:エジプト古墳のなぞ

王家の谷でエジプトの遺跡を発掘する探検隊。

封印が解かれ、中に入った直後、

考古学者のウィラード卿が心臓発作で死亡。

メンハーラの呪いという迷信から

ウィラード夫人はポワロに連絡を取る。

その後、関係者が次々に死亡。

夫人の依頼を受けてカイロに飛ぶ

ポワロとヘイスティングス

だが、またもや新たな犠牲者が。

 

 

 

✩✩✩✩

冒頭から何となく不気味な雰囲気が漂う。

顎が砕けるってなに、怖い。

聞いただけでゾッとするわ。

 

今回、人死にすぎですね。

ウィラード卿も何かあると思ったけど、

本当に自然死だったのね。

それで呪いの噂が立ったから

呪いのせいにして殺した。

呪いにするなら1人じゃダメだから

3人殺した、と。

 

ゴチャゴチャしてきたのでまとめ。

ウィラード卿:自然死

ブライブナー(資金援助者):敗血症に感染させる

ルパート(ブライブナーの甥):ハンセン病と騙し、自殺させる

シュナイダー(メトロポリタン美術館博士):破傷風に感染させる

 

破傷風の菌なんてどうやって手に入れたのかと思って調べてみた↓↓

破傷風の菌は土壌に常在している。

・傷口から体内に侵入、感染する。

らしい。どこにでもあるのか~。

そこからの採取の仕方は知らないけど、

まあ、出来るんだろう。

 

しかし、ああいう場所に行くときもスーツ。

テントでのティナーでも正装なのね。

砂まみれになるだろうに・・・。

どんな時でも紳士。

 

エイムズ医師のテントを探るポワロ、

テント前で見張るヘイスティングス

適当に会話して時間稼ぎしてるのが

もう居たたまれない。

その後、裏からしれっと出てくるポワロ。

ヘイスティングス可哀想。

 

ポワロの読書のお供はハタキ。

虫を追い払うのに活躍。

 

最後のミス・レモンに対する

粋な計らいがイイ。

名探偵ポワロ::負け犬

ミス・レモンは催眠術をポワロにかけようとするが、

そこにヘイスティングスが翌日の予定を聞きに来る。

ヘイスティングスが友人のチャールズに招かれ、

ポワロと共にゴルフ大会に参加。

もっとも、ポワロの興味はチャールズの叔父、

アストウェル卿の美術品。

だが、実際に会ってみるとかなり傲慢で、

持ってる美術品には一切興味がない。

翌朝、アストウェル卿が自室で死んでいるのが発見される。

前夜に容疑者ほぼ全員が被害者の部屋に出入りしており、

被害者との口論も聞かれている。

一体誰が殺したのかー。

 

 

 

✩✩✩✩

今回の被害者は傲慢で高圧的、

人が嫌がっているのも気にしない

本当に見てて不愉快な人で

いつ殺されてもおかしくない人だった。

(ワインは相当マズイらしい)

みんなが不満を持っていて、

本当はこうなることを望んでいたのでは?

今回の犯人は何となく哀れで同情してしまう。

まあ、他人の研究だけど。

 

「ナビゲーターはお任せ」とか言いつつ

たなびく地図に翻弄されるポワロが面白い。

ヘイスティングスがなかなか優秀だったな。

 

しかし、テーブルで見つけたナイフの破片は

結局なんだったのか、どうなったのか。

(ナイフって折れるんだろうか)

メイドの血を洗わず取っておいたのは?

そこに破れた服の一部を挟んだのは

その時点で何か分かっていたのだろうか。

さっぱり分からん。

 

ミス・レモンの催眠術、成功しちゃうのね。

しかもポワロも真相解明に使ってる。

(それもどうかと思うけど)

ラストでヘイスティングスにもかけて

ホールインワンさせちゃうし。

この時のミス・レモンの笑顔が美しかった。