本を片手に

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名探偵ポワロ:ホロー荘の殺人

田舎の別荘で過ごしていたポワロは、隣のホロー荘のアンカテル夫妻からディナーに招待される。翌日のランチにも招待されるが、そこで見たのはジョンの死体だった。

しかしポワロは前日に話していた殺人推理ゲームだと思うが、近づいていくと本当に撃たれていた。傍らでは妻のガーダが銃を持って見下ろしていた。

 

 

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リッジウェイ病って何だろうと思ったら、クリスティが創った架空の病気なんですね。研究を進めている不治の病のようです。

 

芸術家のヘンリエッタが美人さん。出てくるたびに嬉しくなるし、見とれてしまう。どんな衣装でも似合うのね~。

 

コテージの庭の植栽も整っていないと気の済まないポワロ。ちょこっと飛び出た枝もきれいにカット。ロンドンでも田舎でも、基本的に生活スタイルは変わりませんね。

 

死体にかがみ込んだポワロの背景に写る空、ホロー荘の庭の紅葉など、景色が大変綺麗です。いいな~。

 

ルーシーがペラペラ一人でよく喋る人で、とりとめがない。

ちょっと苦手だわ。距離を置きたいタイプ。

一人で喋りながら部屋に入ってきて、カーテンをシャッと開けるし、週末の朝6時にたたき起こされるし。しかも本人は今が何時か分かってないし。嫌よね。

 

殺されたジョン。周りの評価は「立派な人」だったけど、それは仕事においてだけでしたね。私生活では全然そんなことはなく、ガーダやヘンリエッタの評価に「どの辺が?」と思ってしまいました。

 

ラスト、このまま一人で行かせない方がいいよな~と思っていたら案の定・・・。

 

今回は犯人と探偵、切れ者同士の対決で面白かったです。

どこか哀しさの残るお話でした。

 

【メモ】

「離れ」は「pavilion」と言っていましたね。

ラテン語でテントの意。

原義は蝶。

羽根を広げた蝶に似ていることから。