本を片手に

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名探偵ポワロ:第三の女

ある日、ポワロの元を若い女性ノーマが訪れる。オリヴァ夫人からの紹介で、どうやら人を殺したらしい。ポワロが詳しい話を聞こうとするが、彼女はすぐに帰ってしまう。

ポワロはオリヴァ夫人を訪れるが、彼女もノーマと知り合ったばかりだと言う。ノーマは夫人と同じアパートに友人と3人で住んでいた。

ポワロが夫人と話していると警察車両が到着。そのアパートの一室でシーグラムという女性が死体で発見された。

 

 

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冒頭のポワロの食事シーン。

テーブルを真上から撮っていて、きっちり綺麗に並べられているのがよく分かる。いかにもポワロらしい。パンとクラッカー、紅茶、ジャムしかないけど。ナイフとフォークは何に使うんだろうか。

 

そこにノーマ登場。どうやら精神的にかなり混乱している様子。

しかし、ポワロに会うなり「あなたは、まるで化石」と言って帰ってしまう。なかなかキツイです。

 

ノーマはルームシェアして住んでるんですね。ルームメイトは下記。

1stガール:クローディア(ノーマの父レスタリックの秘書)

2ndガール:フランシス(芸術家肌で女優)

3rdガール:ノーマ

 

そういえばタクシーが自動車になっていますね。1930年代も半分過ぎた頃。少し前までは警察車両が自動車になっても、タクシーはまだ馬車だったのに。

 

オリヴァ夫人が度々言う孔雀って誰だっけ、って画家のデイビッドですね。普段は割とおとなしめの服装で、あまり着飾ってる感がないからイメージが湧かない。パーティで会った時に見たからだろうか。

殴られた後、目を覚ますシーンでも、デイビッドを孔雀って言ってるのはオリヴァ夫人だけで、彼女が勝手に名付けただけだから、他の人は訳が分からないよね。殴られて頭がおかしくなってると思われてる。ポワロは知ってるから「彼女はいつもこうです」と説明(笑)

 

オリヴァ夫人、上階でパーティやってて「煩くて仕事にならないから自分も参加した」って。こういうの普通のことなのかな。

 

それにしてもノーマは大変な人生ですね。

幼い時に母親が自殺、見つけたのは自分だし、彼氏はルームメイトと浮気してるっぽいし、自分は殺人容疑で逮捕されるし、ラストには父親のキツイ一言を聞かされるし(>_<)

 

アパートで殺されたシーグラムさんはノーマの乳母だったんですね。相手の精神の混乱を利用して殺害したと信じ込ませ、罪を着せるのは危険な方法だとは思いますが・・・。強運の持ち主、ということでいいのか。

昔はノーマの家庭教師で、現在は学校を運営しているバタスビー校長。脇役だと思ってたら、まさかの重要な鍵を握る人物だったとは。

 

切ない話ですね~。シリーズも終盤に差し掛かってきた雰囲気も重なって余計に。

 

【メモ】

peacock:(特に雄の)孔雀。

pea-:孔雀

cock:雄鶏

雌は「peahen」

動詞で「着飾る」