本を片手に

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グラナダ・ホームズ:曲がった男

マローズ連隊の連隊長、バークレー大佐が鍵の掛かった部屋から死体で発見された。その傍らには気を失った夫人が倒れていた。しかも、直前には大佐と口論になっていた。そのため、夫人に嫌疑がかかる。スキャンダルを恐れたマーフィ少佐は調査を依頼する。

 

 

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屋敷に着いてメイドや執事に話を聞くホームズたち。テーブルの上に置いてある本棚がカッコイイ。使いやすいかどうかは別として。

 

話を総合すると、どうやら3人目が部屋にいたらしい。

3人目の足跡を追って窓から外に出るホームズ。どう見ても残ってなさそうですが、そんなことはどうでもいいですかね。

綺麗な庭は見てて楽しいですね。日本では「芝があった痕跡」になってるところが多い気がする。

部屋に戻り、第三者が動物を連れていたと推理。足跡から体長、種類を特定できるとは・・・。

 

大佐の死の直前にしていた口論の内容も推理していきます。

現場にいた第三者ヘンリーのことも突き止め、30年前のインド時代の話を聞きます。

ここの話が重く酷い話だった。夫人が30年も大佐に騙されてたことに気づいたら、口論にもなるでしょうね。

 

口論の中に出てきた「デイビッド」は旧約聖書ダビデ王のこと。同じことをしていた大佐に罵倒の意味で使ったんですね。この聖書の話を、さも知っていたかのように振舞うホームズ。実は彼も直前に聖書を調べていたんですが、ここの二人の会話が楽しいです。

 

【メモ】

crook:曲げる、湾曲させる

語源:古ノルド語(かぎのように曲がったもの)