本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

グラナダ・ホームズ:三破風館

ホームズが黒人のプロボクサー、ディクシーに襲われ、「ハーロウに近づくな」と警告される。そんな中、一人の老婦人が家を買いたいと言われるが、不審な点があるため調べて欲しいとの依頼が舞い込む。ホームズは、最近亡くなった老婦人の孫が関連していると考え調べ始める。 

 

 

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ディクシーは頼まれただけで、それ以外のことは何も知らないと言う。

 

情報屋に事件の黒幕の情報をもらいに行くホームズ。

相変わらず人物を見て推理してるけど、飼い犬の犬種を当てた理由が「犬に飼い主の顔が似るから」って、それだけで犬種まで分かるとは。

短時間でそこまで見てるのか。すごい人です。

ここの映像、推理するホームズたちと、公園にいる推理の対象が重なっているのが面白いシーンです。

 

ホームズの部屋の天井や壁に差し込む虹色の光が鮮やかで綺麗~。

 

自叙伝、あんな吹きっさらしの場所で書いてて大丈夫なんだろうか。

まあ、大丈夫だったから残ってるんだけど。よく書けたな。

 

この事件の黒幕はイザドラ。上昇志向の強い、冷酷な女性。

美しい人が冷血な役をやってると余計にゾッとするのは何故でしょうかね。

女性の魅力をフルに使ってきますが、もちろんホームズには効かず。

きっちりワトソンと依頼者の敵を討ちます。心配無用ですね。

 

名も無き家の女性が富と地位を手に入れる話で、アガサ・レーズンを思い出した。

アガサと違い、こちらは犯罪な上に一歩手前で潰えたけど。

 

 

【メモ】

gable:破風

古ノルド語で「切妻」の意。

 

「破風」なんて未だかつて発したこともないわ(笑)

建築用語、難しい・・・。