Japanese Musical 戯伝写楽2018
1/16 18:30公演。
8年前に上演していた舞台の再演になるのかな。
私は今回が初見でした。
たった10か月で145余の作品を残し、突然姿を消した浮世絵師・東洲斎写楽。「実は写楽は女だった」という解釈で写楽の謎に迫りつつ、喜多川歌麿、十返舎一九、葛飾北斎など寛政時代に生きた芸術家たちを描いたミュージカル。
<あらすじ>
斎藤十朗兵衛は絵で身を立てようと版元の蔦屋重三郎、絵師の喜多川歌麿、狂歌師の大田南畝の酒席に乗り込むが、絵の才能は無いと断じられてしまう。
町中で騒ぎを起こした十朗兵衛はツレの与七と共に逃げるが、喧嘩の最中似顔絵を描いていた娘も付いてきてしまう。
彼女はおせいと名乗り、旅をしながら絵を描いているという。
おせいの絵は今まで見たこともない魅力のある絵だった。
この絵で一儲けできるかもしれないと考えた十朗兵衛は、蔦屋へ絵を持ち込む。
一目見て気に入った蔦屋は身代をかけて絵を売り出すことに決める。
画号を東洲斎写楽とし、一番の売れっ子にしようと考える蔦屋。
蔦屋の思惑通り、写楽の絵は江戸中で賛否両論を巻き起こし評価も高まっていくが・・・
「ジャパニーズ・ミュージカル」ですが、ナンバーはバラードあり、アップテンポありでバラエティ豊か。
ついつい、ハンドマイクで歌い踊るなっちゃん(大月さゆ氏)に目がいってしまいます。
すごいメンバーの中、主役の十朗兵衛には芸術の才能がまるでないのも面白い。
人が好くて優しい、言動が適当でもどこか憎めない感じがピッタリでした。
おせい役の中川翔子さん。
DVDでは見たことがあるけど、生で見るのは初めてかな。
絵が大好きで、根を詰めている自覚が無い、没頭してのめり込む姿がガッチリ嵌っててイイ。
ご本人にもリンクする部分があるんだろうな。
くるくる表情が変わって、面白がるポイントが人とは違っていて、でもつい目がいってしまう。そんなおせい役でした。
歌麿役の小西さん。
この人の舞台での立ち姿とか、声質が好きなんだよな~。
立ってるだけで何かエロい。
あと手が綺麗。
歌麿のソロ、どなたかが「ムード歌謡ショー」と言っていたけど、本当にそうだった(笑)
立ち姿といい、ブルーの照明といい。
鉄蔵(葛飾北斎)役の山崎さん。
声を聞くと崩壊シリーズを思い出して困る。
そのままを見ているのではなく、「自分が見たいもの」を見ている様にドキッとした。
与七(十返舎一九)はWキャストで栗山航さんバージョン。
股引がジーンズなのね。
物語の後半、おせいがある事に取り憑かれていくところ、十朗兵衛は表現する側の人間じゃないから理解できないけど、十返舎一九には分かるんだよね。
だから「行きたいなら行こうよ」と言える。
文章や絵、何かを表現する人には刺さるんじゃないかなと思います。
東京芸術劇場プレイハウスで28日まで。