本を片手に

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グラナダ・ホームズ:ボスコム渓谷の惨劇

オーストラリア人の農園主マッカーシーは沼で死体となって発見された。直前に口論していたのが目撃されていたことから、息子が逮捕された。彼の無実を信じる幼馴染で地主の娘のアリスに依頼され、ホームズはボスコムへ向かう。

 

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今回もホームズのワガママに振り回されるワトソン、後ろ髪引かれながらもホームズと一緒に出かけます。

風薫る初夏の田園。いいな~。最後の庭も緑がまぶしい。

田舎のホテルで過ごすシーンでは、ワトソンの赤紫?のジャケット姿が見られて新鮮です。

 

警察と関係者に話を聞きに行くホームズたち。

二人が出された紅茶に「これ飲めるの?」的に思わず顔を顰めるシーンがコミカルで楽しい。

いつも美味しい紅茶飲んでるだろうしね。

 

現場では犯人の足跡に夢中になりすぎて地面に這いつくばるホームズの姿も。

現場検証を経て、真犯人をホテルの部屋に呼び出すホームズ。

犯人から直接話を聞きます。

 

この人たち、どうしようもない人だけど完全に「悪党」として描かれているわけじゃないのよね。

普通に子供を想う親の一面があったり「関係ない人を巻き込む気はない」と言ってたりして、まともな人間の部分も描かれてる。

なかなか複雑な話ですね。

 

そしてラスト、それぞれの思惑や願いを全て丸く収めるホームズ、さすがです。