本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

ヴァン・ショーをあなたに/近藤史恵

商店街の片隅に佇むフレンチレストラン、ビストロ・パ・マル。

料理長、副料理長、ソムリエ、ギャルソンの僕の4人で営業している。

今回はシェフのフランス修行時代の話や、客の目線から語られる話などの全7編。

 

 

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・錆びないスキレット

店の近所に住んでいる夫妻が使っているスキレット。きちんと手入れしているはずなのに、毎回必ず錆びてしまう訳とは。

 

・憂さばらしのピストゥ

既に予約を入れている客が、当日になってベジタリアンだから制約がある、と連絡してきた。

 

・ブーランジュリーのメロンパン

近所に新しくパン屋ができることになったが、開店直前に女性パン職人が行方不明になる。

 

マドモワゼル・ブイヤベースにご用心

いつも店に来てブイヤベースを注文する女性。ある日、その女性がタッパーを持参しブイヤベースを持ち帰りたいと言い出した。

 

・氷姫

恩師とともに店を訪れた男性客。3年間一緒に暮らした女性が突然出て行った理由とは。

 

・天空の泉

シェフがフランス修行時代、とあるレストランでひょんなことから相席することになった女性の話。

 

・ヴァン・ショーをあなたに

こちらもシェフの修行時代の話。ストラスブールのクリスマス・マーケットで美味しいと評判のヴァン・ショーが、去年までと違って普通の味になっていた。

 

 

読んでてお腹がすいてくる。そして料理がしたくなる。

もちろん、こんな凝った料理は作れないけど。

それでも普段あまり作らないようなものも作ってみたくなる。

「絶品」なんて書いてあったら、尚更。