名探偵ポワロ:象は忘れない
推理作家大賞を受賞したミセス・オリヴァは、授賞式で友人のバートンコックス夫人から息子の婚約者シリアの両親の事件を調べて欲しいと依頼される。シリアの両親は13年前に心中自殺をしていた。
オリヴァはさっそくポワロに相談するが、ポワロは他の殺人事件に関わっていた。
✩✩✩✩
今回は「五匹の子豚」と同様、過去の殺人。
13年前の事件で証拠もないので、当時の関係者の話から真相を探っていく展開。
このエピソードのタイトルは
An elephant never forgets.
象は記憶力がよく、昔の恨みを忘れない。という英語のことわざから。
記憶力がいいと賞賛の意味で使われることも、恨みをいつまでも忘れないという意味でも使われるようです。
そういえば、どちらの人も出てきましたね。
オリヴァ夫人も関係者を象に例えてました。
バートンコックス夫人、授賞式でデカイ声でそんな話しなくても・・・。
めんどくさい人だ。
でも後になって納得。
息子の信託財産を着服してたのね。
そりゃ、必死になるわな。
まあ、よく見るパターンでした。
元家庭教師のゼリーと、心中した両親の娘シリアが美人さんでした。
だけど登場人物が多くて一回では把握しきれない。
見終わってから考えてやっと理解できた感じでした。
ポワロの執事、ジョージが声だけの出演だったのはちょっと残念。
刑事コロンボ:復讐を抱いて眠れ
ハリウッドの葬儀社を経営するエリック・プリンスは、かつて有名女優の遺体からダイヤを盗み現在の事業を確立させていた。それを元愛人で芸能レポーターのヴェリティに知られ、日曜のTV番組で暴露すると告げられる。
✩✩✩✩
日本語タイトルがいまいちピンとこない・・・。
タイトルになってる「Ashes to ashes」
元は「Earth to earth, ashes to ashes, dust to dust」
「土は土に、灰は灰に、塵は塵に」という意味。
キリスト教の葬儀で使う言葉なんですね。
なんとなくアメリカでは土葬のイメージでしたが、火葬もやるんですね。
ミステリー読んでても大体土葬だし。
ホームズとかポワロ見てても「雨の日に傘はまだ使わないんだ」とか「電話が普及してきたな」とか面白いけど、コロンボも面白い。
パソコンも携帯もデカイとかね。
ラストの砂糖用のトング。
だいぶお気に召していたようですが
なるほど、そういうことね。
確かに使えるけれど。
骨壷の中から銃弾が発見されるとか、犯人の詰めが甘いわ。
壺に遺灰詰めるときに気付かなかったのかな。
名探偵ポワロ:ABC殺人事件
ポワロの元にABCと名乗るものから「21日、アンドーヴァーで何かが起きる」と挑戦状が届いた。当日、アンドーヴァーでイニシャルがAの女性の遺体が発見される。遺体のそばには時刻表が置かれていた。
その後、B、Cとアルファベット順に殺されていく。捜査を続けるも、犯人の人物像が浮かび上がってこない。
✩✩✩✩
お友達のセドリック(剥製)と一緒にヘイスティングス南米から帰還。
今回はポワロも警察も犯人に挑発され、翻弄されています。
それだけ犯人の方が上手の事件でした。
「うぬぼれは何より嫌い」って。
ポワロさん・・・どの口が言ってるんだ。
「大丈夫ですよ、たった4分30秒遅れただけです」とか怖いし(笑)
ラスト、関係者みんな集めて種明かし。
「彼に若くて美しい女性を連れ出すことができると思いますか?うまくやれますか?」と、なかなか厳しいこと言ってますが、確かにそうだ。
これで事件解決!みたいになってて談笑までしてたけど、結局四人も死んでるよね。
大丈夫なんだろうか。
最終的にコロンを振りかけられるセドリック。
そんなセドリックにまさかのカスト氏が食いつく!
ノリノリで聞いてくれる人が現れてよかったね、ヘイスティングス。
そんな二人を尻目にそ~っと部屋を出て行くポワロとジャップ警部がツボでした。
名探偵ポワロ:100万ドル債券盗難事件
ロンドン・スコティッシュ銀行がアメリカでの事業拡大のため、100万ドルの債券を運ぶことに。しかし、その役目を任されたショー氏が狙われ、ポワロに相談する。そこでポワロとヘイスティングスはクイーン・メリー号に乗り込み同行するが、債券が盗まれてしまう。
✩✩✩✩
冒頭から結構な大雨だけど、ショー氏が車に轢かれかけた直後のシーンが快晴になってる?
そしてミス・レモンが言ってたポワロさんと銀行の関わりって「消えた廃坑」かな。
あれ、ロンドン上海銀行じゃなかったっけ。
クイーン・メリー号の処女航海に図らずも乗船することになったポワロとヘイスティングス。
船酔いするからと頑なに拒んでいたポワロはピンピンしてる一方で、新聞記事を読みながら大興奮していたヘイスティングスは船酔いでダウン。
やはり大量に持っていった薬瓶のおかげですかね。
今回はポワロの寝室が映ってる!
クローゼットの扉の装飾が美しいです。
金庫から債券を詰めるときに他にも人いたよね。
確認しないのかな。部長が目悪いならなおさら。
まさかヘイスティングスの隣の船室の女性と看護師が同一人物だったとは。
言われてみても全くわからない・・・。
ポワロはいつ気づいたんだろうか。
初対面で「ポワロさん」って呼びかけてたし、それで気づいたのかな。
普段から「ご存知かとは思いますが」とか尊大なこと言ってるし、知らないと不機嫌になってヘイスティングスに紹介させるしな~。
ニュースにもなってたし、別に不自然でもないしな。
サングラス外した時だろうか。
このエピソード、留置場にまで入れられてババソア部長が可哀想です。
グラナダ・ホームズ:ボスコム渓谷の惨劇
オーストラリア人の農園主マッカーシーは沼で死体となって発見された。直前に口論していたのが目撃されていたことから、息子が逮捕された。彼の無実を信じる幼馴染で地主の娘のアリスに依頼され、ホームズはボスコムへ向かう。
✩✩✩✩
今回もホームズのワガママに振り回されるワトソン、後ろ髪引かれながらもホームズと一緒に出かけます。
風薫る初夏の田園。いいな~。最後の庭も緑がまぶしい。
田舎のホテルで過ごすシーンでは、ワトソンの赤紫?のジャケット姿が見られて新鮮です。
警察と関係者に話を聞きに行くホームズたち。
二人が出された紅茶に「これ飲めるの?」的に思わず顔を顰めるシーンがコミカルで楽しい。
いつも美味しい紅茶飲んでるだろうしね。
現場では犯人の足跡に夢中になりすぎて地面に這いつくばるホームズの姿も。
現場検証を経て、真犯人をホテルの部屋に呼び出すホームズ。
犯人から直接話を聞きます。
この人たち、どうしようもない人だけど完全に「悪党」として描かれているわけじゃないのよね。
普通に子供を想う親の一面があったり「関係ない人を巻き込む気はない」と言ってたりして、まともな人間の部分も描かれてる。
なかなか複雑な話ですね。
そしてラスト、それぞれの思惑や願いを全て丸く収めるホームズ、さすがです。
グラナダ・ホームズ:レディ・フランシスの失踪
休暇で湖水地方に滞在しているワトソンは、個性的なレディ・フランシスに出会う。彼女の行動が気になったワトソンは、手紙でホームズに事細かに報告する。その手紙を読んだホームズは、彼女に危険が迫っていると察知し現地に向かう。そんな中、ホテルで行われたシュレンジャー少佐の公演後に彼女が失踪する。
✩✩✩✩
湖岸に佇むワトソンとレディ・フランシスの立ち姿が美しい。
その背景の湖も全部が絵画のようで、しばらく眺めていたい程。
明るくて緑の多い景色は見ていて元気が出ます。
ところで、電報ってどのくらいで相手に届くんだろうか。
ホームズの警告、間に合わなかったし。
携帯のない世界にはもう戻れないわ。
失踪していたレディ・フランシス。寸前で見つけられて良かったけど、長時間あの空間にいたことを考えたらゾッとした。
今回はワトソンだけじゃなくホームズも失敗を繰り返す。
ホント、ぎりぎり間に合った感じ。
なんとか救出したものの、以前のような彼女に戻るには時間がかかりそうです。
まあ、恋人のシュレンジャーが側にいて支えてくれるだろうとは思うけど。
・・・と思ったけど彼、今は変わったけど以前は暴力的だったのよね。
フランシスにとっては以前のイメージ。
その人に看病されて回復するんだろうか。
名探偵ポワロ:誘拐された総理大臣
パリでの会議に向かうイギリス首相が狙撃された。一命はとりとめたが、その後誘拐されてしまう。会議まであと32時間。ジャップ警部の推薦により、政府からポワロに捜査の依頼が来る。
✩✩✩✩
仕立て屋で「去年より胴回りが1センチ大きくなってる」に対して「巻尺がおかしい」と言い返すとか、フィングラー氏に「あまりズケズケ言わない方がいいですよ」とか。相変わらずのポワロ節。
ラストで仮縫いのために店を再訪したときの会話とポワロの顔も面白い。
事件よりもフィングラー氏の相手の方が大変なようです。
大事な仕事、尾行をヘイスティングスに頼むのか~、大丈夫かな。
とか思ってたら案の定、まかれてるし。
やっぱりジャップ警部率いる警察に任せたほうがいいよね。
一方、ここでお手柄だったのはミス・レモン。
以前新聞記事になってたダニエルズ夫人の父親の伯爵の館を覚えてました。
すごいな。名前、全然違ったけど(笑)
ラストの追い詰めるところ、「アイルランドのためにできること」と言って塔の上で拳銃自殺ってなんだ。よくわからん。
ポワロがサクサク進める捜査が全く理解できないヘイスティングス、ジャップ警部、サー・バーナード。
フランスで誘拐されたと思ってるサー・バーナードはイギリスを一歩もでないポワロにイライラしてます。
警部と事務次官なのに、この人たち大丈夫かなと不安になる話でした。