本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

グラナダ・ホームズ:ギリシャ語通訳

ある晩ギリシャ語通訳のメラスは見知らぬ場所に連れて行かれ、ギリシャ人の通訳を頼まれる。そのギリシャ人は明らかに監禁されており、他言するなと脅されるも同じ宿のマイクロフトに相談する。

弟好みの事件があると兄に呼ばれ、シャーロックが事件を請け負うことに。

 

✩✩✩✩

ホームズ兄弟の観察眼は祖母さま譲りなのね。

 

犯人のアジトに乗り込むシーン。

暖炉の前で唇に人差し指を当てて考える姿がスマートでカッコイイです。

 

他のドラマでもよく出てくるけど、ブランデー万能だな。

調べてみたら本当に万能みたいですね。

森林浴と同等のリラックス効果もあるとか。

あくまでも「適量なら」でしょうけど。

アルコールはほとんど飲まないけど

試してみようかな。

 

【メモ】

Interpreter:通訳、解説者

夢幻朗読劇「一月物語」

3/10 13:00公演。

 

朗読、ダンス、音楽、映像をミックスさせた朗読劇。

主人公のマサキはWキャスト。

私は彩吹マサキバージョンで。 

出演者みなさんの声が、質は全然違うのに聞きやすくて話に引き込まれました。

 

以前AXNミステリーの「英国男優のすべて」で

「読むとよく分からないけど、上手い俳優が朗読すると理解できる」みたいなこと言ってたけど、本当にそうでした。

聞いてすぐに脳内変換できない言葉が多かったけど、話は理解できた。

 

水さんの声が心地よくて、他の朗読も聞いてみたくなる。

今までも声で好きになった人が多いし、

独特のクセのある声が好きなんだな、と改めて思った。

 

言葉を聞いてるだけで目の前に情景が浮かび上がるから、朗読は面白いよな~。

夜空に浮かぶ月の描写とか、思わず見上げそうになったよ。

 

彩吹さんの声も真っ直ぐ届いて心地いい。

マサキの「やりたいことがあるのに、目の前にすると立ち止まって考えてしまう」とかが分かりすぎる。

そのまま放置してるとだんだん面倒になっていくんだよね。

そして、すぐ消えてはくれない。

 

ラストシーンはもうちょっと考えてみたいな。

マサキはどうなったんだろうか。

字面が難しいみたいだけど、今度は原作読んでみよう。

名探偵ポワロ:象は忘れない

推理作家大賞を受賞したミセス・オリヴァは、授賞式で友人のバートンコックス夫人から息子の婚約者シリアの両親の事件を調べて欲しいと依頼される。シリアの両親は13年前に心中自殺をしていた。

オリヴァはさっそくポワロに相談するが、ポワロは他の殺人事件に関わっていた。

 

✩✩✩✩

今回は「五匹の子豚」と同様、過去の殺人。

13年前の事件で証拠もないので、当時の関係者の話から真相を探っていく展開。

 

このエピソードのタイトルは

An elephant never forgets.

象は記憶力がよく、昔の恨みを忘れない。という英語のことわざから。

記憶力がいいと賞賛の意味で使われることも、恨みをいつまでも忘れないという意味でも使われるようです。

そういえば、どちらの人も出てきましたね。

オリヴァ夫人も関係者を象に例えてました。

 

バートンコックス夫人、授賞式でデカイ声でそんな話しなくても・・・。

めんどくさい人だ。

でも後になって納得。

息子の信託財産を着服してたのね。

そりゃ、必死になるわな。

まあ、よく見るパターンでした。

 

元家庭教師のゼリーと、心中した両親の娘シリアが美人さんでした。

だけど登場人物が多くて一回では把握しきれない。

見終わってから考えてやっと理解できた感じでした。

ポワロの執事、ジョージが声だけの出演だったのはちょっと残念。

刑事コロンボ:復讐を抱いて眠れ

ハリウッドの葬儀社を経営するエリック・プリンスは、かつて有名女優の遺体からダイヤを盗み現在の事業を確立させていた。それを元愛人で芸能レポーターのヴェリティに知られ、日曜のTV番組で暴露すると告げられる。

 

✩✩✩✩

日本語タイトルがいまいちピンとこない・・・。

 

タイトルになってる「Ashes to ashes」

元は「Earth to earth, ashes to ashes, dust to dust」

「土は土に、灰は灰に、塵は塵に」という意味。

キリスト教の葬儀で使う言葉なんですね。

 

なんとなくアメリカでは土葬のイメージでしたが、火葬もやるんですね。

ミステリー読んでても大体土葬だし。

 

ホームズとかポワロ見てても「雨の日に傘はまだ使わないんだ」とか「電話が普及してきたな」とか面白いけど、コロンボも面白い。

パソコンも携帯もデカイとかね。

 

ラストの砂糖用のトング。

だいぶお気に召していたようですが

なるほど、そういうことね。

確かに使えるけれど。

骨壷の中から銃弾が発見されるとか、犯人の詰めが甘いわ。

壺に遺灰詰めるときに気付かなかったのかな。

名探偵ポワロ:ABC殺人事件

ポワロの元にABCと名乗るものから「21日、アンドーヴァーで何かが起きる」と挑戦状が届いた。当日、アンドーヴァーでイニシャルがAの女性の遺体が発見される。遺体のそばには時刻表が置かれていた。

その後、B、Cとアルファベット順に殺されていく。捜査を続けるも、犯人の人物像が浮かび上がってこない。

 

✩✩✩✩

お友達のセドリック(剥製)と一緒にヘイスティングス南米から帰還。

今回はポワロも警察も犯人に挑発され、翻弄されています。

それだけ犯人の方が上手の事件でした。

 

「うぬぼれは何より嫌い」って。

ポワロさん・・・どの口が言ってるんだ。

「大丈夫ですよ、たった4分30秒遅れただけです」とか怖いし(笑)

 

ラスト、関係者みんな集めて種明かし。

「彼に若くて美しい女性を連れ出すことができると思いますか?うまくやれますか?」と、なかなか厳しいこと言ってますが、確かにそうだ。

これで事件解決!みたいになってて談笑までしてたけど、結局四人も死んでるよね。

大丈夫なんだろうか。

 

最終的にコロンを振りかけられるセドリック。

そんなセドリックにまさかのカスト氏が食いつく!

ノリノリで聞いてくれる人が現れてよかったね、ヘイスティングス

そんな二人を尻目にそ~っと部屋を出て行くポワロとジャップ警部がツボでした。

名探偵ポワロ:100万ドル債券盗難事件

ロンドン・スコティッシュ銀行がアメリカでの事業拡大のため、100万ドルの債券を運ぶことに。しかし、その役目を任されたショー氏が狙われ、ポワロに相談する。そこでポワロとヘイスティングスはクイーン・メリー号に乗り込み同行するが、債券が盗まれてしまう。

 

✩✩✩✩

冒頭から結構な大雨だけど、ショー氏が車に轢かれかけた直後のシーンが快晴になってる?

そしてミス・レモンが言ってたポワロさんと銀行の関わりって「消えた廃坑」かな。

あれ、ロンドン上海銀行じゃなかったっけ。

 

クイーン・メリー号の処女航海に図らずも乗船することになったポワロとヘイスティングス

船酔いするからと頑なに拒んでいたポワロはピンピンしてる一方で、新聞記事を読みながら大興奮していたヘイスティングスは船酔いでダウン。

やはり大量に持っていった薬瓶のおかげですかね。

 

今回はポワロの寝室が映ってる!

クローゼットの扉の装飾が美しいです。

 

金庫から債券を詰めるときに他にも人いたよね。

確認しないのかな。部長が目悪いならなおさら。

 

まさかヘイスティングスの隣の船室の女性と看護師が同一人物だったとは。

言われてみても全くわからない・・・。

ポワロはいつ気づいたんだろうか。

 

初対面で「ポワロさん」って呼びかけてたし、それで気づいたのかな。

普段から「ご存知かとは思いますが」とか尊大なこと言ってるし、知らないと不機嫌になってヘイスティングスに紹介させるしな~。

ニュースにもなってたし、別に不自然でもないしな。

サングラス外した時だろうか。

 

このエピソード、留置場にまで入れられてババソア部長が可哀想です。

グラナダ・ホームズ:ボスコム渓谷の惨劇

オーストラリア人の農園主マッカーシーは沼で死体となって発見された。直前に口論していたのが目撃されていたことから、息子が逮捕された。彼の無実を信じる幼馴染で地主の娘のアリスに依頼され、ホームズはボスコムへ向かう。

 

✩✩✩✩

今回もホームズのワガママに振り回されるワトソン、後ろ髪引かれながらもホームズと一緒に出かけます。

風薫る初夏の田園。いいな~。最後の庭も緑がまぶしい。

田舎のホテルで過ごすシーンでは、ワトソンの赤紫?のジャケット姿が見られて新鮮です。

 

警察と関係者に話を聞きに行くホームズたち。

二人が出された紅茶に「これ飲めるの?」的に思わず顔を顰めるシーンがコミカルで楽しい。

いつも美味しい紅茶飲んでるだろうしね。

 

現場では犯人の足跡に夢中になりすぎて地面に這いつくばるホームズの姿も。

現場検証を経て、真犯人をホテルの部屋に呼び出すホームズ。

犯人から直接話を聞きます。

 

この人たち、どうしようもない人だけど完全に「悪党」として描かれているわけじゃないのよね。

普通に子供を想う親の一面があったり「関係ない人を巻き込む気はない」と言ってたりして、まともな人間の部分も描かれてる。

なかなか複雑な話ですね。

 

そしてラスト、それぞれの思惑や願いを全て丸く収めるホームズ、さすがです。