本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

イヌの仇討

7/9 13:30公演

アフタートーク付き

 

赤穂側ではなく、吉良側から見た忠臣蔵

討ち入られてから見つかるまでの約2時間、逃げ込んだ炭部屋でのお話。

だから場面転換は無いけど、濃密な時間でした。

 

見る前に戯曲を図書館で借りて読んだけど、セリフを声で聞いて、動きが付いたのを見ると、文字で読むのとは全然違う。

文字だと喋ってる人のセリフしか書いてないけど、当然周りの人もそれぞれに動いてるわけで、喋ってるときの表情とかが加わるとまた変わってくる。

 

自分で読んでる時は面白いポイントがもっと少なかったように思うけど、実際に見てみたらけっこう多かった。

セリフまわし、一言、一文字の言い方でも大きく変わるし、周りや足元にどんな道具があって、それを含めての動作でも変わるんだな~。自分の脳内再生とは全然違った。

読んでる時はそこまでは想像しないからね。

 

自分のペースで読める本も面白いけど、目の前で動いて見せてくれる舞台もまた面白いです(´∀`)

 

ただ、赤穂に殺されるかもしれない恐怖と緊張で感情が昂ぶって、つい大声を出してしまうところ(特に一幕)が繰り返されるのが、見てるこちらも緊張するというか、イライラするというか・・・。思いのほかストレスでした。

まあ、あんな緊急事態に陥ったことが無いから、何するか分からないのは自分だろうな、とも思うが。

 

時代物、セリフというか言葉が難しいね。事前に読んでてよかった。「この人と縁がある、繋がりがある」とかは言葉だと理解する前に流れていって次のセリフに行くから、文字で読んだ方が分かりやすい。

 

トルストイ読んだ時も思ったけど、今も変わってない。そのまま当てはまる。時代は関係ないんだな。

いい加減、調べる習慣を身につけないといけないと思った。できてないと感じることがまだあるから。

 

吉良様は人格者なんだな~。なんでもできる優秀な人。そして、殿様として家来に命令してるけど、たまに面白い。

側妻のお吟さまはそんな彼を真っ直ぐに愛していて、優しさが溢れる素敵な人でした。

 

夢で見た世界。鰯雲の打掛、虹の帯ってどんなだろうな。家臣たちと仲良く過ごす桃の花咲く世界は優しくて温かいんだろうな・・・。

 

<アフタートーク

私服に着替えて皆様登場。裸足なのが斬新だったな。

ゆみこ(彩吹真央)さん、ポニーテール可愛かったヽ(´▽`)/

吉良様を穴が開くほど見ているそうです(笑)

近習がおしん達に好意を抱いてることがセリフでは1箇所しかないけど、それ以外の部分でも動作で表現しているらしいので、次見るときに気にしてみよう。

 

【メモ】

瘧(おこり):間欠的な発熱、悪寒、震えを発する病気。マラリアの一種で、3日熱を指す。

季語は夏らしい。あ、蚊が媒介だからか。