名探偵ポワロ:あなたの庭はどんな庭?
フラワーショーで ポワロの名前を冠した新種のバラが発表になる。そこで出会った車椅子の老婦人に、種の袋を渡される。しかし中は空だった。不思議に思いながら帰宅すると、その老婦人からの手紙が届いていた。翌日、ポワロは老婦人を訪ねるが、既に毒殺されていた。
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ポワロがピンクの薔薇になる。記念に化粧品店でコロンを買って、上機嫌でウキウキとお洒落するポワロが可愛らしい。
手紙の送り主に会いに行くが、ヘイスティングスは花粉症のため、今回のお供はミス・レモン。頼りになるのよね~。いつものごとく大活躍。ミス・レモンは戦争中に遺体置き場で働いていたのか。何でもこなす有能な秘書ですね。
<登場人物>
アメリア・バロビー婦人:屋敷の主。ポワロに依頼
メアリー:バロビー婦人の姪
ヘンリー:メアリーの夫
カトリーナ:ロシア人のお手伝いさん
ルーシー:メイド
バロビー婦人の庭はポワロも感心するほど見事な庭。そこでマザーグースを歌いだすポワロ。ふと土を掘って埋められたベルを見つける。人の家の庭、掘るのか~。
この話のタイトルもマザーグースの一節ですね。
ヘイスティングスには留守番頼めないね。書類もきっちり整理してるのに、もうぐっちゃぐちゃ。払わなくていいって言ったのに払っちゃうし、そりゃ悲鳴もあげるわ。ミス・レモンもお冠です。
犯人はマザーグースの歌に出てくる通りメアリーでした。本当にへそ曲がり。全部バレてるのに往生際の悪い人だ。
前回に引き続き、こちらも死因はストリキニーネでした。かなり苦いらしい。結構かけてた気がするけど、本当に味に気づかないんだろうか。
魚屋の看板が可愛かった。
ヘイスティングスの花粉症は実は香水アレルギーだったんですね。ミス・レモンは仕事中にはつけない。常識だそうですよ、ポワロさん(笑)
名探偵ポワロ:スタイルズ荘の怪事件
ヘイスティングスの中尉時代、ポワロが亡命して間もない頃のお話。20年くらい前ですね。
第一次大戦中、傷を療養中のヘイスティングスは、友人のジョンに屋敷に招待される。
翌朝、年下の男性と再婚した夫人が発作を起こして死亡する。ヘイスティングスは近くに滞在していたポワロに事件の依頼をする。
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ポワロはイギリスのパブはまだ慣れないらしい。瓶の並べ方も気に入らないようです。でも、ほかの人にも強要しちゃだめだよ。
自然のまま雑然としている場所よりも、整然としていて、各通りに番号が振ってあるNYがお好みのようです。
ヘイスティングスは戦争が終わったら探偵になりたいんですね。既にポワロと知り合って一緒に行動したらしい。呼び方も「ムッシュー・ポワロ」でまだ初々しい感じ。
裁判所ではジャップ警部も出てきて、ちょっと嬉しい。
今回、乗馬をしているシーンが多いですが、乗ってる人も馬も皆さん美しい。乗馬している姿って、なんかカッコイイ。
ジョンの母親、カベンディッシュ夫人と結婚したイングルソープ氏が見た目も言動も怪しすぎる。しかし、なんであんな手紙書いたんだろうか。
この頃はポワロも探偵道具を持ち歩いてたのね。試験管まである。今は身一つで行動してるからね。この後、捜査方法が固まっていったのかな。ヘイスティングスはお手伝い。夢が叶って嬉しいのかな。でも、事件の解明も人の心もポワロの方が上ですね。
「何でベルギー人同士で英語を話さなくてはいけないのか」という言葉に対して、「我々はこの国のゲストだから」と言うポワロ。相手を尊重する姿は素敵ですね。見習わなければ。
【メモ】
grain:質量の単位。約0.06グラム。
中期フランス語から。
定義は、大麦の穂の中央から採れた1粒の重さ。
だから「穀物」の意味があるのね。なるほど~。
affair:問題、事件、恋愛沙汰
語源は古フランス語。
名探偵ポワロ:安いマンションの事件
マンションを借りに来たロビンソン夫妻。しかし、直前にエレベーターから降りてきた女性は名乗っただけで追い返されてしまう。
ポワロとヘイスティングスはパーティーでロビンソン夫妻と知り合うが、高級マンションを安く手に入れたことに疑問を持ち、夫妻と同じマンションを借りる。
ポワロはロビンソン夫妻が2組いることと、謎の男がマンションの周りをうろついているのを確認する。
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毎度気軽に犯罪行為を。今回はロビンソン夫妻の家の鍵に細工をする。一応この2人を守るため、ですけどね。
ロビンソン夫妻の注意を引きつけるヘイスティングス。何の話をするのかと思えば、壁紙用のブラシの話。
「アナグマの毛と、壁紙用ブラシ、どっちがいいですかね?」
突然家にやって来て、こんな話されたら誰も付いていけません。2人も呆然と見つめてるし。すぐバレるんじゃないかとヒヤヒヤしながら見てたら、やらかしたのはポワロさんでした。まさかのΣ(゚д゚lll)
ミス・レモンが職業を偽って潜入。特ダネゲット~。ポワロの助手たるもの、目ざとくないとね。
いつも気になるミス・レモンの髪型、というか前髪。生え際の部分で均等にクルクルしてるやつ。あれ、どうやってセットするんだろうか。
今回は、マンションのなぞが実は別の事件と繋がっていて、ポワロ、ジャップ警部(スコットランドヤード)、FBIが捜査をともにする、という大掛かりなものになっています。
このFBIのバート捜査官がかなり尊大な態度で、彼によるとマフィアは映画の中だけで、実際には存在しないらしい。
イヤミを言われ、ジャップ警部がポワロを擁護する場面も。これは前回のジャップ警部の講演が影響してるのかな。
ロビンソン夫妻の自宅でマンションの周りをうろついていた男を取り押さえよとするが、ポワロが落とした銃を奪われた上に逃げられてしまう。
2人掛りで先回りまでしたのにカッコ悪い(・・;)
あーあ、と思ってたらポワロの方がやっぱり一枚上手でした。
ラストでは無事にバート捜査官を唸らせ、スッキリでした。
骨董通りの幽霊省/アレックス・シアラー
骨董通りにひっそりと佇む幽霊省。従業員4人と猫1匹。幽霊を捕まえるために200年前に創設されたが、結果を出せずにいた。
ある日、経費削減部のビーストン氏が訪れ「3ヶ月以内に結果を出せなければ幽霊省を廃止にする」と告げられる。これには職員も大慌て。
本によると、大人よりも子供の方が幽霊をおびき寄せられるということで、小学生のアルバイトを募集し幽霊探しを始めるが・・・。
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少し古めかしく、時代に取り残されたような場所。
子供だけじゃなく、大人もワクワクしながら読み進められる内容でした。
予想外の展開はないけど、やさしいお話。
すぐ話が横に逸れるのは読んでても面倒ですけど。
先があるのに話が全然進まない・・・。
私もそういう時があるから気を付けよう。
面白いことは「何かないかな~」よりも「絶対あるはず」と思っていた方が見つけられるのかもしれない。
目に入っていても気にしてなかったり、見てることって意外と少ないなと思うことがあります。
もしかしたら毎日通る道にもまだ知らないことがあるのかも。
はじけるのは楽しいらしい(笑)
通りの名前とかも面白いですね。
原文でも読みたい本。
【メモ】
19世紀の自転車(前輪が大きい自転車)は「ペニー・ファージング」って言うんですね。前輪をペニー硬貨、後輪をファージング硬貨に見立てたことから。
降り方がわかりませんが・・・。
名探偵ポワロ:二重の罪
面白い事件がなく、落ち込んで引退をほのめかすポワロ。ゆっくり休養するため、北部の街へとバス旅行に出かける。そこで2人はメアリーという女性と知り合う。昼食休憩を取っていると、彼女が届ける途中だった細密画を盗まれてしまう。興味を示さないポワロに代わり、ヘイスティングスが捜査に乗り出す。
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宿泊先のホテルが美しい。青い空い白い建物、緑の芝生がきれいで見てて楽しくなりますね。
ヘイスティングスの探偵役は・・・。
途中まではいいところ行ったんだけど、やっぱり力及ばず。無実の人を犯罪者扱いしてしまったし。残念。まだまだですね。
行った先の大学で講演をしているジャップ警部。「たかがジャップ警部の話に1シリングは髙い」らしい。他にもイヤミがポロポロと。
マフラーで口元を覆って、こそこそと聞きに行くポワロが面白い。やっぱり気になるのね。でも、ヘイスティングスにはもちろん内緒。
講演内容は、私立探偵がボロクソに言われてる・・・と思いきや、「ポワロを除いては。エルキュール・ポワロは20世紀最高の頭脳の持ち主です」との評価。これにはポワロもニンマリ。あのまま帰らなくてよかった、本当に。
冒頭で切り抜いていた新聞記事はこの講演予定の記事だったんですね。
ミス・レモンが鍵をなくして泊まり込む事態が発生。
なぜか夢にポワロとヘイスティングスが出てきて探し方のヒントを告げる。この時の2人の声が入れ替わってる、という謎の設定ですが、このお告げにより無事、鍵を発見。事務所に泊まるのは相当お嫌いらしい。
今回のポワロは、逐一捜査報告してくるヘイスティングスの話を聞きつつも、興味がないと言い張る。拗ねちゃって(笑)
でも、所々アドバイスはするのよね~。ジャップ警部の講演後、自信を取り戻して真相を解明。どちらかだと思いきや、まさかグルだったとは。
細密画もきれいで、なかなか面白かったです。
貧乏お嬢さま、恐怖の館へ/リース・ボウエン
ラノク公爵令嬢のジョージアナ(ジョージー)は、英国王妃からアインスフォード公爵家の将来の跡継を教育するよう命じられる。
現公爵は若くはないのに跡継ぎを残すという義務を果たす気はなく、公爵未亡人も手を焼いていた。
称号を途絶えさせる訳にはいかないと、遠い親戚まで当たるが男性の跡継ぎはいなかった。
そんな時、オーストラリアに跡継ぎがいることが判明する。どうやら戦争で亡くなった長男の息子らしい。
しかし、跡継ぎのジャックは牧羊場で育ち、貴族としての品位もマナーも身についていなかった。
そんな彼を公爵家の人は歓迎せず、財産をよそ者に奪われると敵意を顕にする。そしてとうとう、現公爵の死体が地所内で発見される。背中にはジャックのナイフが刺さっていた。
警察は真っ先にジャックを疑うが、ジャックの人柄に触れてきたジョージーは彼が犯人とは思えずにいた・・・。
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シリーズ7作目。
時代背景がポワロと同じで調度品や街並み、服装等を映像で見てる分思い浮かべやすいので、そういうところも読んでて楽しい。一般人とはまた違うでしょうが・・・。
今回は犯人を追いかける、ということはなく、冷静に推理を働かせるパターン。
事件が起きるまではあまり役に立っていないと感じるジョージーですが、事件発生後は大活躍。
地元の警察にも頼りにされるほど。警察も普通に意見を聞いてくれるし。
死体見るのも慣れてきた?
探偵として少し成長してきたかな。
公爵未亡人の妹が交霊会を開いていますが、結構腕はいいようです。
この時代はよく交霊会が話題に上っていますが、流行っていたのでしょうか。
このシリーズで貴族社会や彼らのしきたりについて少し分かってきたかも。
食事のたびに着替えたり、呼びかけ方が複雑だったりと面倒そうですが(^_^;)
田舎から連れてこられて、これを全部覚えなきゃいけないジャックは大変そうです。
いつものメンバーも少しづつ出てきて華を添えています。
いつもと違って、うまくいかないベリンダは見ものです(笑)
クイーニーも本気を出せばできるんですね。一番できなそうな寝起きなのに。
新しい未来に向かって動き出すラストも嬉しい。
これからも楽しみなシリーズです。
【メモ】
・公爵:五等爵の第一位
・侯爵:五等爵の第二位。伯爵の上。
・honorable:(英)伯爵の次男以下の男子、子爵・男爵のすべての子に対する敬称。
ダーシーがこれですね。
・heir:跡取り、相続人
原義「残されたものを手に入れる人」
「h」は発音しないのね。
・grace:品位。公爵(夫人)の敬称。
名探偵ポワロ:消えた廃坑
夜遅く、銀行の頭取ピアソンがポワロを訪ねてくる。中国人のウー・リンから銀山の地図を買うことになっていたが、重役会に現れず行方不明となっていた。
翌日、チャイナタウンでウー・リンの死体が発見される。
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タイトルの意味がよく分からなかった。廃坑、特に消えてはいないよね。
冒頭、真剣な表情で何をやっているのかと思ったら、モノポリーやってる~、懐かしい!
小学校の時しばらくやってたな~。あっという間に夜になってたわ。釈放が読めなくて、追放って言ったら笑われたのもいい思い出(笑)
手持ちのお金の並べ方が、やっぱりポワロだな、と思った。きっちり一列に並んでるんだもん。
モノポリーって、この時(ミスター・ウー・リンの宿帳の記載から1935年)に発売されたばかりのゲームなんですね。ポワロもヘイスティングスも流行には敏感なんでしょうか。ちなみに2015年には発売80周年記念エディションが出てますね。
・・・って書いてたら久しぶりにやりたくなってきた。
Monopoly:独占権
Mono-:単一の
-poly:販売
らしいです。今初めて調べた。
警察では新しい捜査方法が登場。捜査本部ができてる。無線を使って張り込み&尾行。部下に指示を出すジャップ警部が頼もしい~。これにはポワロも感心。いつもポワロに助けてもらってるからね。まあ、結局は今回もだけど。
卓上の地図の上でおもちゃの車を移動させていく様子は、遠目にみるとギャンブルやってるみたい。
時代を気にしながら見るのも面白いですね。
そして、頭取は何でポワロに依頼してきたのか。既に地図を持ってるなら別に依頼しなくていいのでは?ちょっとよく分からないな。もう一回見たら分かるかな。