本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

本(海外)

休暇のシェフは故郷へ帰る/ジュリー・ハイジー

オリーは夏の休暇中に恋人のギャヴと共に母親の家を訪れる。 そこで聞かされたのは、今まであまり知らされてこなかった父親のこと。 銃で殺害された上に、犯人もまだ捕まっていないとは。 しかも不名誉除隊になっていたにも関わらず、アーリントン墓地に埋葬…

ロシアン・ティーと皇帝の至宝/ローラ・チャイルズ

高級ジュエリー・ショーに出向いたセオドシア。そこで突然大きな音とともに車が突っ込んできた。展示ケースを壊して中の宝石を全て持ち去る犯人たち。 出席していたセオドシアの親友で宝石店オーナー、ブルックはこの事件で姪を亡くし、解決に力を貸して欲し…

欲望という名の電車/テネシー・ウィリアムズ

欲望という名の電車に乗って降り立ったのは、ニューオーリンズのフレンチ・クオーター。没落した大農園の娘ブランチがここに来たのは、結婚した妹ステラの元に身を寄せるためだった。 妹夫婦と生活していく中でだんだんブランチの嘘が暴かれ、やがて精神に異…

銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件/アンドリュー・カウフマン

まず鮮やかな黄色い表紙が目に飛び込んできて、不思議なタイトルで即買いした本。 本文は120ページ程なのに、前後が入り混じってるのと、「これは何の比喩?」とか考えながら読んでるとなかなか進まない。でも先が気になって諦めて読み進める。 たまにグロテ…

アガサ・レーズンと禁断の惚れ薬/M・C・ビートン

前作の事件で美容師からシャンプーの代わりに脱毛剤を使われ、ところどころ禿げてしまったアガサ。その姿を隣人のジェームズに見られたくないと髪が生えるまで旅行に行く。訪れたのはシーズンオフの観光地。そこで耳にしたのは、腕のいい「魔女」の話。アガ…

誕生日ケーキには最強のふたり/ジュリー・ハイジー

今回の業務は異例中の異例。総料理長のオリーは本業の厨房での仕事だけでなく、大統領夫人が催す誕生日パーティの準備係に任命された。会場選びから手伝うことになったのだ。それも、犬猿の仲の式次室長のピーターと共に。文句を言いつつも仕方なく2人で会場…

眠れる森の美女にコーヒーを/クレオ・コイル

おとぎ話をテーマに、ニューヨークのセントラルパークで秋のフェスティバルが開催された。クレアのコーヒーハウスも出店するが、パーク内の森でピンク・プリンセス役の女性が昏睡状態で発見された。 容疑者として逮捕されたのは、クレアの元夫マテオ。警察の…

とろとろチーズ工房の目撃者/ローラ・チャイルズ

スザンヌはチーズの補充の為に馴染みの酪農家、マイクのチーズ工房へ引取りに出かけた。しかし、呼んでもなかなか出てこない。恐る恐る中に入っていくと牛たちが落ち着かない様子で鳴いている。スザンヌは不安になりつつも更に進んでいくと、マイクが工房で…

殺しはノンカロリー/コリン・ホルト・ソーヤー

評判の美容スパで女性の死体が発見された。しかし、スパの社経営者ドロシーは警察の捜査を信用できない。そこで友人のアンジェラに相談し、解決して欲しいと依頼する。 さっそくアンジェラは渋るキャレドニアを伴い、利用客としてスパに潜入。真相を探ろうと…

フクロウは夜ふかしをする/コリン・ホルト・ソーヤー

高級老人ホーム<海の上のカムデン>に新しく入居してきた老婦人が何者かに殺された。その前にはカムデンの敷地内で庭師と自販機業者が酷い殺され方をしていた。調べた結果、カムデンで殺された以外には特に関係性がなさそうな2人。一体何があったのか。 危…

旅のお供に殺人を/コリン・ホルト・ソーヤー

シリーズ第8弾(最終巻)。 入居者向けの娯楽活動がつまらなくなり、不満が噴出したため話し合いをすることに。その結果、アンジェラ発案のスペイン語講座が始まり、「生きたスペイン語を学ぶため」メキシコへのバス旅行を敢行。 しかし、その旅行の初日に新…

シラノ・ド・ベルジュラック/ロスタン

光文社古典新訳文庫版。 ガスコン青年隊のシラノは剣豪にして詩人、優しくて強い軍人だが、ただ一つ醜くて大きな鼻がコンプレックスだった。そのため、ずっと恋心を抱いていた従妹のロクサーヌに想いを打ち明けることができずにいた。 ある日、芝居で見かけ…

骨董通りの幽霊省/アレックス・シアラー

骨董通りにひっそりと佇む幽霊省。従業員4人と猫1匹。幽霊を捕まえるために200年前に創設されたが、結果を出せずにいた。 ある日、経費削減部のビーストン氏が訪れ「3ヶ月以内に結果を出せなければ幽霊省を廃止にする」と告げられる。これには職員も大慌て。…

貧乏お嬢さま、恐怖の館へ/リース・ボウエン

ラノク公爵令嬢のジョージアナ(ジョージー)は、英国王妃からアインスフォード公爵家の将来の跡継を教育するよう命じられる。 現公爵は若くはないのに跡継ぎを残すという義務を果たす気はなく、公爵未亡人も手を焼いていた。 称号を途絶えさせる訳にはいか…

絶品チキンを封印せよ/ジュリー・ハイジー

総料理長オリーの活躍4作目。 新しい大統領が誕生。今度の大統領には幼い子供もいる。ファーストファミリーに早く慣れてもらおうとするが、なかなかうまくいかない。そんな中、厨房で送り主が不明なチキンの箱を見つける。カードには「大統領の子供たちへ」…

猫は殺人事件がお好き/サム・ガッソン

元私立探偵の父親に憧れ、いつか探偵になることを夢見ている11歳の少年ブルーノ。愛猫ミルドレッドを溺愛しており、お手製の名刺と猫柄のニットがトレードマーク。いつも事件はないかと目を光らせている。ある日、向かいに住む友人の母親が殺されていた。ミ…

年寄り工場の秘密/コリン・ホルト・ソーヤー

シリーズ第7弾。 高級老人ホーム<海の上のカムデン>に長年住んでいたトッツィが、近くに新しくできた老人ホーム<黄金の日々>に引っ越した。 その3週間後、トッツィがアンジェラとキャレドニアの元に相談に訪れた。 どうやら<黄金の日々>に幽霊が出るら…

クリスマスのシェフは命がけ/ジュリー・ハイジー

大統領の料理人シリーズ第2弾 今回はホリデイ・シーズン直前の、 一年で一番慌ただしい時期のホワイトハウス。 主人公オリーはエグゼクティブ・シェフになって 初めてこの時期を迎えて大忙し。 オープニングセレモニーでは全国から送られてくる 子供たちが作…

ピーナッツバター殺人事件/コリン・ホルト・ソーヤー

シリーズ第4弾。 ある日、線路脇で男性が死んでいるのが発見された。 被害者はどうやら<海の上のカムデン>の入居者と親交があったようで、ホームの人たちに生前の被害者の様子を聞いて欲しい。 そうマーティネス警部補に頼まれ、嬉々として聞き込みを開始…

氷の女王が死んだ/コリン・ホルト・ソーヤー

シリーズ2作目(シリーズ名がよく分からないが)。 <海の上のカムデン>に新しく入居してきたエイミー・キンゼス。 彼女は誰彼かまわず当たり散らし、罵倒し、利己的で、人の話に耳を貸そうとしない嫌な奴。あっという間にみんなの嫌われ者になった。 そん…

老人たちの生活と推理/コリン・ホルト・ソーヤー

高級老人ホーム<海の上のカムデン>から砂浜に降りる階段の下で、元図書館司書のスイーティーの死体が発見された。 彼女は<カムデン>の入居者の中で最もおとなしく、人畜無害な人だった。 彼女はなぜ死んだのか。 警察は役に立たないと判断した仲良し4人…

ペナンブラ氏の24時間書店/ロビン・スローン

2月に文庫になったんですね。 私が読んだのはハードカバーの方。 この本はジャケ買いでした。 表紙の梯子付きの髙い本棚、 棚いっぱいに詰まった本に惹かれて購入。 主人公は失業中の青年クレイ。 散歩中にふとしたことから働くことになったのは まったく繁…

月夜のかかしと宝探し/シャロン・フィファー

アンティーク雑貨探偵シリーズの4作目。 2015年にジュディ・ガーランドの晩年を描いた舞台 「End of the Rainbow」を観にいったときに 休憩中に読んでて、本の中にもジュディが出てきて ビックリ、ニヤニヤしてた思い出が。 フリーランスのピッカー(拾い屋…

厨房のちいさな名探偵/ジュリー・ハイジー

大統領の料理人シリーズ第1弾。 普段なかなか見ることのできない、 ホワイトハウスの厨房の中を見れる面白いシリーズ。 主人公はホワイトハウスの厨房でアシスタント・シェフとして働くオリー。 ある日、ホワイトハウスの敷地内に侵入者が。 たまたまそこに…

プラム・ティーは偽りの乾杯/ローラ・チャイルズ

お茶と探偵シリーズ第15弾。 ドレイトンに超高級なワイナリーでの試飲パーティに招待されたセオドシア。 弦楽四重奏団が奏でる音楽、行き交うセレブ達、美味しい料理のなんとも豪華なパーティで。 しかし、新作ワインの完成披露の際に樽から出てきたのは、姿…

アジアン・ティーは上海の館で/ローラ・チャイルズ

お茶と探偵シリーズ第16弾。 ハロウィン直前のある日、ギブズ美術館では上海からそのまま移設した18世紀の茶館のお披露目パーティが開催されていた。 セオドシアは、恋人のマックス(美術館の広報部長)とともに出席。 二胡の音色、銅鑼の音、激しく舞うドラ…