本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

グラナダ・ホームズ:青い紅玉

クリスマスシーズン。男たちがパブの外で喧嘩をしていた。通りかかった警官が止めに入ったが、なぜか被害者も含めて全員逃げてしまった。彼は落ちてた被害者の帽子とガチョウを拾い、ホームズの元に届けに来た。早めに食べたほうがいいと判断し、そのガチョウを警官に渡し、被害者には新しいガチョウを渡すことに。

しかし、家に帰った警官がガチョウを食べようとしたところ、胃の中から青い宝石が出てきたらしく、慌ててホームズに届けに来る。

 

 

✩✩✩✩

オープニングの、今までに宝石を手にしてきた人たちの映像がオシャレですね。

 

クリスマスプレゼントを買って帰ってきたワトソン。残された帽子を見て、サクサク小気味良く持ち主を推理を展開していく2人。

汗染みは運動不足の証らしい。

・・・そうなのか?

 

電話とガスが出てきてますね。少しずつ移り変わっているのも見ていて面白いです。服装史とかも面白そう。

 

帽子の持ち主を探すため、新聞に広告を出すホームズ。書物をしている時のホームズの横顔が美しいです。

広告を見てやってきた帽子の持ち主はベイカー氏。しかし、彼は宝石のことは知らないらしい。

 

ホームズの部屋もクリスマス仕様になってますね。赤いロウソクが点っていて、華やか。

 

ラストの宝石を盗んだ犯人を連れてきて経緯を聞くホームズ。宝石の出し方がマジシャンの様。ワトソンは不満そうでしたが、見逃すことに。愛と寛容の日ですからね。

しかし犯人、服装が変わると別人に見えますね。「こんな人だったっけ?」と思ってしまった。

 

事件を解決してやっとクリスマスの食事にありつけると思いきや、まだ無実の人を釈放していない。二人で警察へ駆けつけるけど、宝石を引き出しにしまってたよね。あれで釈放されるんだろうか。というか釈放されたけど。

手ぶらで行ったようだけど、何て言ったんでしょうね。

 

【メモ】

carbuncle:[病理] 癰(よう)、(頂部を丸くカットした)ざくろ石。

※語源は小さい石。

 

-uncle:指小名詞を作る。

※指小辞:「小さい」などの意味を加える接辞。bookletの「-let」とかですね。

とろとろチーズ工房の目撃者/ローラ・チャイルズ

スザンヌはチーズの補充の為に馴染みの酪農家、マイクのチーズ工房へ引取りに出かけた。しかし、呼んでもなかなか出てこない。恐る恐る中に入っていくと牛たちが落ち着かない様子で鳴いている。スザンヌは不安になりつつも更に進んでいくと、マイクが工房で血を流して倒れていた。

 

 

✩✩✩✩

このシリーズ、久しぶりですね。

シリーズ4作掛け持ちしているようです。

 

季節はハロウィンの1週間前。

カックルベリー・クラブもハロウィン・パーティの準備で大忙し。

ぺトラが作る料理も、相変わらず美味しそうです。

ヘイライドやお茶会までやるようになったんですね。

「お茶と探偵」シリーズでやってますけど、同じ作者だからいいんですかね。

 

当たり前のように事件に首を突っ込んでいくスザンヌに、サムも一応忠告はするけど諦め気味。

トニとぺトラが調べたほうがいいと言ったのに、「危険なことからは手を引いたほうがいい」とか言い始めた。

なんだ、それ。

 

スザンヌスザンヌで、当然のように保安官と一緒にパトカーに乗るし。

保安官助手に肘鉄までしてΣ(゚д゚lll)

車種の特定とかはスザンヌの方が上だったけど。

 

そうだった。久しぶりで忘れてた。

友達になるのはちょっと遠慮したい人たちだった。

読むけど。

 

恋人のサムにもいい加減愛想つかされるかと思いきや、そうでもなかったようです。むしろ魅力的なようで、思わぬ申し出をしていました・・・。

ポケットに入れてたのか、2000ドル。

 

チーズの描写のところでマイクの名前が度々出てきてたから、もう出てこなくなると思うと少し寂しいですね。

スザンヌたちは質のいいものしか使っていないので、今後チーズの仕入先をどうするのか気になるところ。

 

次はサムとの結婚式の話が出てくるのかな。

こちらも気になります。

 

 

 

名探偵ポワロ:鳩の中の猫

名門女子校のメドウバンクを訪れたポワロ。友人である校長から「次期校長の人選に悩んでいるため、暫く滞在して助言をして欲しい」と頼まれ滞在する。

そんな中、みんなから嫌われていた体育教師のスプリンガーが体育館で槍に突き刺されて死んでいた。さらにラマット国から来ていた王女が行方不明となる。

 

✩✩✩✩

冒頭、銃撃戦から始まって何の話か不思議に思いながらのスタート。

 

今回のポワロさんは、表彰式でスピーチ頼まれたり、後継者選びのお手伝い頼まれたり、女子校の授業を覗いたり(笑)してますが(しかもニンマリしてますが)、滞在中に殺人事件、誘拐事件、殺人未遂が起こってますけど大丈夫なんですかね・・・。

事件が起こって呼ばれたわけじゃないから、いいんですかね。

 

学校生活の中で教師陣と学生たちで対比になっていて面白いです。

好奇心の塊の学生たちは夜中にみんなで部屋に集まって、ガールズトークを始めるのに対して、教師陣は秘めた憎しみ、嫉妬、プライドを抱えていて陰と陽がはっきり別れています。

ラマットとか、諜報員とか、革命とか正直どうでもよくなってきますね。

寮母さんがけっこう好きです。

 

あの距離から槍投げて人を殺せるんですね~。

犯人ながら身体能力が素晴らしいです。

若い時からあれくらい出来ないと、やっていけないんでしょうかね。

 

謎解き、なかなか犯人を言わないポワロにイライラ。

関係ない話はいいから、はーやーくー!ってなる。

早送りしたくなりますね。

 

「王女の身代わりになってどこかに乗り込む」って「貧乏お嬢さま、古書店へ行く(リース・ボウエン)」を思い出した。

あれはドイツだったかな。

 

最後のジュリアへのプレゼントが相変わらず粋です。

良いのかどうかは分からないけど。

というかダメだろうな、たぶん。

グラナダ・ホームズ:ボヘミアの醜聞

 結婚間近のボヘミア国王がホームズの元を訪れる。10年前に深い関係にあった女性、エレーナから2人で撮った写真を取り返して欲しいとのこと。

写真の在り処を探るため、変装してエレーナに近づくが・・・。

 

 

✩✩✩✩

ホームズの変装術が凄すぎる。

本当に別人に見える。見える、というか完全に別人。

端正な顔から、酔った赤ら顔に変えられるものなのか。

あれは分からないわ~。メイクってすごいのね。

帰ってからメイク落としてるけど、あの時代は何で落とすんだろう。

当時の化粧品にも興味が湧いてきた。

 

出会った瞬間、エレーナに見惚れるホームズ。

確かに優雅で美しい女性です。そして頭もいい。

 

国王が訪ねてきたときにしていたマスクで変装を思いついたんだよね。

あのマスク、ゾロを思い出した。

 

変装・潜入して写真の在り処を突き止め、翌日屋敷を訪れるがもぬけの殻。

ホームズの裏をかく女性がいるのね。

エレーナ邸のメイドの、「フフン」って顔もイイ。

 

壁紙やインテリア、服装など、じっくり見てみたい物がいっぱいあって楽しいヽ(・∀・)ノ

何度も見返したくなりますね。

調べたいこともザクザク増えて、

こういう現代とは違う、時代物の海外ドラマは面白い。

全然追いつかないけど・・・。

名探偵ポワロ:五匹の子豚

ルーシー・クレールという女性から依頼を受けたポワロ。依頼内容は、14年前に母親が夫を殺した罪で絞首刑になったが、彼女は無実だと言う。それを証明して欲しいとのことだった。当時の関係者に会い、真実を導き出していく。

 

✩✩✩✩

映像も女性陣も、美しい。

実験室が割と好き。

 

1つの出来事を関係者それぞれの視点から見た映像で表現していて、少しづつ詳細が分かっていくのが面白い。誰に何が見えていて、何が見えていないのか。

登場人物がカメラ(語り手)に向かって語りかけてきたりして、語り手と同じ目線で当時を見れる、追体験している感覚になれます。

たまに映像がブレッブレで気持ち悪くなるけど。

 

若い時の、おかっぱ頭のエルサが美しいですね。

目力の強さ、自信、無邪気さ、硬い表情・・・思わず目が行ってしまう。

派手な顔立ちで惹きつけられる人です。

あの緊迫した雰囲気の女性陣の中には居たくないけど。

 

愛する人を殺して、罪を妻に擦り付けるように画策したけど(そして本当にそうなったけど)、結局何年経っても、あの家族の強い絆は壊せていなかった。

キャロラインの声で読まれる手紙は切ないですね。

すべて納得して最期は穏やかにいられただろう、と思えることが唯一の救いかな。

 哀しさと、優しさ、美しさが入り混じった話でした。

 

アミアスの絵は結局出てこないのね。傑作だそうで、すごく気になります。

名探偵ポワロ:戦勝舞踏会事件

戦勝記念日仮装舞踏会に趣いたポワロとヘイスティングス。そこで出会ったのは、クロンショー卿と恋人で女優のココ。ポワロは2人の口論を目撃する。彼らは、喜劇の一座に扮していた。日付が変わる頃、歓声が上がる中クロンショー卿の死体が発見された。その後、別の男性と帰ったココが、自宅で遺体となって発見される。

 

✩✩✩✩

今回は仮装舞踏会のため、仮装してるわ、仮面つけてるわで登場人物が把握しにくいです。何回か見ないと分からない。豪華だし華やかで見てて楽しいけども。

ピエロが出てくると、楽しい中にも不気味な雰囲気が漂いますね。

 

ポワロも参加した戦勝舞踏会で事件が起きたので、マスコミに突っ込まれます。しかも連続で殺人が起きるし。

 

死体の手の中はそれまで誰も調べなかったのだろうか。もっと早く調べればいいのに。なんであのタイミングなのか。

コールドケースとかCSIとか他のドラマ見てると、その場であちこち調べてるけど。時代的なものだろうか。

 

ポンポンは英語でもポンポン(Pompon)なんですね~、と思ってたらフランス語由来だそうです。

海外ドラマ見てるといろいろ勉強になりますね。面白いです。

全然聞き取れるようにはなってないけど(^_^;)

 

暗い事務所でラジオをつけて聞いているミス・レモンが何かの犯人のようでちょっと怪しい(笑)

 

いつもは屋敷に関係者を集めて種明かしをしますが、今回は関係者と共にラジオに出演し事件の真相を明かします。生放送で事件を解明するって面白いですね。

シャーロック・ホームズの冒険:踊る人形

キュービット氏が、子供の落書きのような踊る人形が書かれた紙を持ってホームズの元を訪れた。庭のベンチや戸口に書いてあったらしい。その絵を見ると妻のエルシーが怯えるので、訳が知りたいという。

しかし、この時点で既に事件は起こっていた。

 

 

✩✩✩✩

暗号事件がなかなか面白いです。

謎があると、あからさまにワクワクしておる。

 

 

アメリカからの連絡を待つあいだ、寝椅子で寝てるホームズ。

その直後に連絡が来て、寝椅子をサッと飛び越えていく姿がカッコイイ。そして美しい。

このシーン、何度でも見たくなりますね。

 

犯人をおびき寄せるため、暗号を使ってニセの手紙を書くホームズ。

糊付きの封筒ってこの時代からあったのね。

レターボックスいいな。カッコイイ。

 

そして犯人逮捕。

今回はワトソンではなく、ホームズが銃を突きつけます。

犯人に向ける眼が鋭い。

 

ホームズとワトソンの関係性も見ていて楽しい。

この2人・・・、いや、ハドソン夫人を含めた3人の会話をもっと見たい。

ベーカー街で覗いてみたい(笑)

吹き替えでしか見てないので、字幕でも見たいな。