本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

ペナンブラ氏の24時間書店/ロビン・スローン

2月に文庫になったんですね。

私が読んだのはハードカバーの方。

 

この本はジャケ買いでした。

表紙の梯子付きの髙い本棚、

棚いっぱいに詰まった本に惹かれて購入。

 

主人公は失業中の青年クレイ。

散歩中にふとしたことから働くことになったのは

まったく繁盛しているようには見えないのに

24時間営業している本屋。

店は2軒の店ををつなげて1軒にしてあり、

店の手前のエリアは普通の書店(ただし品揃えはバラバラ)。

奥にある部分(奥地蔵書)には暗号で書かれているらしい本

Google検索にも引っかからない本)が詰まっていて、

普通の本屋ではなさそう・・・。

しかも、店主のペナンブラ氏には

「絶対に中を見てはいけない」と言われている。

どうやら暗号で書かれているらしい。

クレイは友人たちの助けを借りて解読を試みる。

 

デジタルvsアナログの現代版の冒険物語。

GoogleとかTwitterとか出てくるので、

5年後、10年後に読んだらまた面白いかも。

 

500年前に作られた本に潜んでいる謎、

黒ローブの製本会員たち・・・。

もしかしたら、自分の身近にもこんな冒険が

転がっているのかもしれない。

気づいてないだけで。

ただ、暗号の解読結果はちょっと拍子抜けだったかな。

 

 

月夜のかかしと宝探し/シャロン・フィファー

アンティーク雑貨探偵シリーズの4作目。

 

2015年にジュディ・ガーランドの晩年を描いた舞台

「End of the Rainbow」を観にいったときに

休憩中に読んでて、本の中にもジュディが出てきて

ビックリ、ニヤニヤしてた思い出が。

 

フリーランスのピッカー(拾い屋)のジェーンは

週末になると早朝からセールを周り、

ヴィンテージからガラクタまで買い付けるのが常。

そんなジェーンが今回は自宅でガレージ・セールを開く。

しかし、実家から電話があり、何かとんでもないことが起こった様子。

これを受け、開始たった15分で終了することに。

どうやらジェーンが生まれ育った町、カンカキーの農園で

白骨が発見されたらしい。

プロの探偵として依頼を受けたジェーンは

真相解明の旅に出ることに・・・。

 

コージーミステリといえば、探偵役が

「素人であること」が特徴の1つですが、

ジェーンは元刑事の私立探偵に誘われ

もともとはピッカーでしたが、今回から

ピッカー兼私立探偵として活動を始めることに。

このパターンも珍しいですね。

 

聞いたことのあるガレージ・セールの他にも

ハウス・セール、エステート・セール、

ラメッジ・セールなど、あまり聞いたことのない

セールが出てきて面白い。

こういうのを巡ってみるのも楽しいかもしれない。

 

エステート・セールも検索してみたけど、

手に取って見たいものもいっぱい出てくる。

主催者も出品者も地元住民で、

しかも住民全員参加のティムの企画も面白そう。

 

アメリカのアンティークに詳しくなれるかも。

 

 

厨房のちいさな名探偵/ジュリー・ハイジー

大統領の料理人シリーズ第1弾。

 

普段なかなか見ることのできない、

ホワイトハウスの厨房の中を見れる面白いシリーズ。

 

主人公はホワイトハウスの厨房でアシスタント・シェフとして働くオリー。

ある日、ホワイトハウスの敷地内に侵入者が。

たまたまそこに居合わせたオリーが、持っていたフライパンで男を打ちのめしたことをきっかけに深みにはまり、命を狙われることに。

 

オリー:アシスタント・シェフ

ヘンリー:エグゼクティブ・シェフ

マルセル:エグゼクティブ・ペイストリー・シェフ

シアン:アシスタント・シェフ

バッキー:アシスタント・シェフ

厨房の常勤スタッフは5人。

国賓晩餐会があるときは20人くらいになるようです。

 

他のシリーズ同様に軽く読めると思って読み始めたら

ハラハラドキドキの連続で、思いのほかサスペンスで面白かった。

読み始めたら止まらない。

コージー、ではないかな。

 

ホワイトハウスの職員の日常生活とか

こういう対応も必要なんだな、とか見れて興味深い。

 

職場での人間関係とか、恋人との関係、

常に求められる臨機応変な対応、ライバルなど、考えることが多くて

悩みながらも奮闘するオリーに共感できる。

 

巻末レシピは公式行事の食事ではなく、

ファースト・ファミリーの日常の食事のレシピ15品。

プラム・ティーは偽りの乾杯/ローラ・チャイルズ

お茶と探偵シリーズ第15弾。

 

ドレイトンに超高級なワイナリーでの試飲パーティに招待されたセオドシア。

弦楽四重奏団が奏でる音楽、行き交うセレブ達、美味しい料理のなんとも豪華なパーティで。

しかし、新作ワインの完成披露の際に樽から出てきたのは、姿が見えなくなっていたワイナリーオーナーの息子だった。

オーナーと妻に依頼され、調査を開始することに。

 

今回はお茶よりもワインが多め。

このシリーズ読むと、家でお茶会も楽しそうだな~と思う。

自分でブレンド作ってみようか。

ワインとお茶の合同試飲会も面白そう。

 

ティーショップで開催されたお茶会は「ダウントン・アビーのお茶会」

メニューは

レディ・クローリーフルーツのトライフル

アプリコットのスコーンとミスタ・カーソンのクランペット

・カレー風味のチキン、キュウリとクリームチーズ、カニサラダ、スモークサーモンをはさんだフィンガーサンドイッチ

デザートにバンベリーのタルト、ショートブレッドヘリンボーン柄のフロスティングを施したカップケーキ

お茶はアッサム・ティーでした。

 

犬用にブレンドされたお茶があるんですね。

今回一番ビックリしました。

マンチューズ・ブレンドって言うんですって。

皮膚の状態をよくし、ストレス軽減、消化もいいそうです。

カリフォルニア・ティーハウスのサイトで購入できるようです。

お茶の世界、なかなか奥深い。

名探偵ポワロ:雲をつかむ死

ポワロもミス・マープルも、だいぶ前に見てたネロ・ウルフとかも

実はドラマは気付いたときに見てるけど、原作は一切読んでいない。

なので、原作と比較して~とかではなく純粋にドラマ版の感想を。

今までに見たやつもこれから少しづつ更新していく予定。

 

パリでテニス観戦を終え、知り合った著名人たちとロンドンへの帰途につくポワロ。乗り合わせた機内に黄蜂が飛び回り、やっと殺したが、後部席の婦人が首に黄蜂の毒針跡を残して息絶えていた。大空の旅客機という密室で起きた事件にポワロが捜査を開始する。 

 

飛行機に乗っても事件に遭遇するポワロ。

ただ、ポワロが寝ている間の犯行で、事件について何も言及できない。

今回はスチュワーデスを助手にして調査を開始。

なかなか優秀な助手だったようで。

何かときれいなマダムと出歩くことが多いな。

 

この時代の男子テニスのユニフォームはシャツ、長ズボンで仕事中みたいな服で試合するのね。

動きやすいのかな。

ポワロが使ってる道具がいちいちオシャレでそういうのを探しながら見るのも面白い。

テニス観戦のときに使ってるステッキは望遠鏡付き。

舞台鑑賞のときとかにも使ってるね。

 

機内ではそこに荷物置いてるのねとか、警察のオフィスとか、知らない時代のものは文字で読むのも楽しいけど、映像で見ると雰囲気が掴めて分かりやすい。

 

乗客の手荷物検査で「これ犯行に使えるよな~」とか思ってたら本当にそうだった。

飛行機内で本当に吹き矢で殺せるか確認する場面で、実際に試してみて乗客に奇異な目で見られるポワロが面白い。

 

面白いといえば、イギリス警察vsフランス警察の構図も。

ジャップ警部に電話からデスクから乗っ取られて

お互いに容疑者に逃げられたね、とかあいつらは使えないとか。

 

最後、種明かしの時に出てきた冒頭のシーンを見て、

そういえば、こんなシーンあったな。すっかり忘れてたよ。

だから顔までは映ってなかったのか。なるほどね~。

確かにどこかで見たことある顔な気がしたけど、思い出せなかった。

あのシーンもこのシーンも、映ってるような映ってないような感じで。

ただあの吹き矢、さすがにこれはバレるだろ~。あ、成功しちゃうんだ・・・

とは思ったけど。

 

事件解決後、いつ頃から疑っていたのか、とか

せっかくだからフランス料理でも食べよう、とか

ジャップ警部とポワロの会話がドロドロした殺人事件の雰囲気を和ませてくれていい。

 

しかし、読みたい本も見たいドラマも観たい舞台も多すぎる。

まあ、それが楽しいのだけれど。

アジアン・ティーは上海の館で/ローラ・チャイルズ

お茶と探偵シリーズ第16弾。

 

ハロウィン直前のある日、ギブズ美術館では上海からそのまま移設した18世紀の茶館のお披露目パーティが開催されていた。

セオドシアは、恋人のマックス(美術館の広報部長)とともに出席。

二胡の音色、銅鑼の音、激しく舞うドラゴン。異国情緒溢れる中、そこに設置されていた写真ボックスで男性の死体が発見され、パーティは大混乱に。

そして事件を理由にマックスが解雇され、恋人の容疑を晴らそうと独自に調査を始め・・・。

 

毎回お茶とスイーツ、お茶会が楽しみで読んでいます。

ヘイリーの料理も、ドレイトンのブレンドも美味しそう。

お腹すいてる時に読むと辛い・・・。

今回のお茶会は「タイタニックのお茶会」「ロンドン塔のお茶会」

ハロウィンの季節だから死者、幽霊を連想するこの2つをテーマにしたのね。

いつも思うけど、近くにこういうティーショップがあったらな~。

 

セオ、相変わらず色んなイベント掛け持ちしてて忙しい。

今回もティーショップでお茶会を開催したり、愛犬、アール・グレイと一緒にチャリティマラソンに参加したり、イベントの委員長を引き継いだり。

ヘイライドって楽しいのだろうか。

 

巻末には作中に出てきた料理のレシピ付き。

・ソーセージとニョッキのスープ

・ヘイリー特製蜂蜜スコーン

・チャツネ入りクロワッサン

は作ってみたいな。

 

The Sparkling Voice II 3/10 13:30

The Sparkling Voice II

~10人の貴公子たち~

My初日。

 

元宝塚の5人の女性たちと

5人の男性ミュージカル俳優たちが

ミュージカルのナンバーを歌い継ぐ舞台。

 

女性キャストが男歌を、

男性キャストが女歌を歌ったり。

前回はソロの方が多かったけど、

今回はソロあり、デュエットあり

コーラスあり、ダンスあり、

全員で歌うナンバーありの

盛りだくさんで

思ってた以上に楽しかった!

 

れいだし、美しいし

かっこいいし、脚長い(笑)

高音も低音も美しい

歌ウマさんたちの歌を全身に浴びて

幸せでした~。

 

意外と客席降りも多かったな。

通路側だったので、すぐ近くで

歌ってくれた~。

でも、なんか緊張しますね、あれ。

もしかしたら薔薇、もらえるかも。

 

初演の男性陣はLe Velvetsさんで、

それに合わせて初日の開演10分前に決まった

女性陣のグループ名がLe Violets。

今回は男性陣が一新して

グループ名は特にないらしい。

 

冒頭の自己紹介、女性陣の順番は

開演10分前のジャンケンで決まるようで(笑)

男性陣は貴公子風に、

女性陣はスパークリングな感じで

自己紹介でした。

これ、毎回変わるのかな・・・

 

ゾクゾクしながら

たっぷり歌を聴ける公演に

通える幸せ・・・

明日も楽しみだ。