本を片手に

主に本、映画、舞台の感想

グラナダ・ホームズ:空き家の怪事件

ホームズの死から三年後、ワトソンは診察の傍ら警察の監察医としても働いていた。ある日、アデア卿殺人事件が起きた。23歳のアデア卿が夜間、自室で射殺されていたのだ。

誰かが侵入した形跡はなし。そもそも部屋は密室で窓からの侵入は不可能。レストレード警部も「ホームズがいたら喜んで飛びつく事件なのに」と漏らす。

ワトソンは検死法廷の帰り、老人が落とした古本を拾ってやる。診察室に戻ると、先ほどの老人が礼を言いたいと訪ねてくる。空いてる本棚に収まると古本を勧められる。本棚を振り返り、老人に目を戻すと、そこには亡くなったはずのホームズがいた。

 

 

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前回ワトソン側から見てたライヘンバッハの滝のシーンは、今回はホームズ側から。必死に滝の下に呼びかけるワトソンを(声をかけたいのに思いとどまって)岩陰から見ているホームズが切ない。

ホームズが居なくなってからも、ワトソンが監察医として警察の事件に関わり続けてるのがいいですね。

 

そして二人の再会シーン。

ホームズの変装が他のエピソードでも何度か出てきていますが、毎回感心します。今回ももちろんすごかった。手足も曲げてて、顔がアップになってもホームズだとすぐには気づかないほど。お見事でした。

 

その後、ワトソンが振り返った隙に老人の姿からホームズへと変わるところが、舞台の早変わり的でカッコイイ。気を失ったワトソンを介抱するホームズの顔がもう優しくてね~。

 

ロンドンに戻ってくる道中ほとんど眠れなかったホームズが、ワトソンの診察室で一瞬で眠りに落ちるシーンは二人の信頼感が感じられます。

しかし、あの当時の診察台怖いね。両端じゃなくて真ん中あたりに脚があって、乗るとガッスガス揺れる。よく平気だな~。

毛布をかけてあげるワトソンの表情が優しい。

 

221Bに帰ってホームズ、ワトソン、ハドソンさんの三人で乾杯するラストがイイね~(・∀・)

ワトソンもハードウィックに代わって再始動という感じがします。